私事ながら、静かに付き合っていた恋人に結婚を求められました。
私はyesの姿勢なのですが、このタイミングで起業と結婚に向き合って、さまざまな情報を調べました。
ベンチャー起業の経営は少し特殊なものです。エクイティでの調達を志向する起業家が結婚を考えるポイント、という記事はあまり見当たらず、自分であれこれ文献を読むことになりました。
こちらの記事では、ベンチャー起業を志し、起業家となる人が結婚を考えるうえで押さえるべき事項について、私なりにわかったことを記載します。
◾︎婚前契約書は必須
共同経営者を探すのは結婚相手を探すようなものだ、という例えはよくされるのですが、どちらの場合も別れにおいて揉めるのは、金です。
ベンチャー企業の共同創業者同士で株主間契約を結ぶことは必須だと言われていますが、結婚の場合にこれは婚前契約書の締結が同義です。
婚前契約書とは、名前の通りで、結婚の前に結婚相手と取り交わす契約書です。
経営者として定めなければならないのは、もちろん財産配分の権利です。
米国では、Amazonのジェフベゾスが離婚によって株式の16%が離婚により分割されてしまいました。
財産の額ももちろん痛手ですが、持分比率が下がってしまうことでの経営権の剥奪や、浮動株化による株価の下落など、離婚による株の放出はマイナスでしかありません。
私も弁護士と相談しながら契約書を作成するつもりですが、結婚相手の財産額のx倍など、常識的な範囲内での分配を事前に定める契約をリスクヘッジとして締結することを考えています。
民法では結婚後の夫婦の取り交わしはキャンセルできる条文がありますから、これは必ず婚前に定めなければなりません。
私も婚約を交わす前に相手に相談をしましたが、良識のある恋人であれば理解をいただけるはずです。
◾︎不貞行為は避ける
DMMの亀山会長は、顔を隠す理由の1つに風俗の利用を発言されていたのを聞いたことがあります。
妻以外の女性とのデート、数回の風俗の利用は離婚の理由としては弱いのですが、度が過ぎれば離婚の根拠になり得ます。
また、そもそも上場企業を目指すとなると、レピュテーションリスクは意識せざるを得ません。
ビズリーチの創業者の南社長は、社外からの見え方を意識して必ずメディアに出る場合はスーツを着ると発言されていました。
結婚する、しないに限らず、社会的に良くない見え方をするものは経営者として避けるべきです。
◾︎結婚費用について
結婚費用についてですが、いくつかの記事を読むと、平均は450万円くらいの様子です。
結婚式で350万、ハネムーンで60万、新生活70万、結納指輪食事会で50万といったところでしょうか。
経営者の所感としては、これは高すぎると感じました。
婚式、ハネムーン、新生活、結婚指輪は、民法上で婚礼として定められている行為ではありません。
悪い表現をすれば、生涯に一度のイベントに対して財布が緩む心理を利用したビジネスだとも言えます。
婚式は、7〜10万円程度でドレスのレンタルも含めて行なっている事業者も多く、シェアリングサービスでカメラマンを呼べば格安で記念写真の撮影もできます。
指輪やハネムーンも極論を言えば結婚のタイミングでなくても行けるものです。
なので、トータルの費用は10万円程度に押さえて、なるべく不要なキャッシュを節約する、といった姿勢が経営者としては正しいでしょう。
※ただ、私の恋人は経理担当だったのでこのアイデアに十分な理解を示してもらえましたが、一般的には批判される考えかもしれません。お世話になった方への感謝を込めての婚式、などは大いに賛成ですし、十二分に資金があるのであればむしろ派手に旅行や散財をして羽を伸ばすのもおかしくはありません。
◾︎離婚リスクについて
婚前契約書で財産分配についてのリスクヘッジをしていれば、大きなリスクはないように思えました。
離婚した際は謄本にも載ってしまうのですが、本人が黙視していれば特段日頃の生活で支障はないでしょう。
堀江貴文さんは、50年も縛られてしまうような契約を交わすのはリスクでしかなく、考えられなあと述べていました。
しかし、民法上では夫婦協力(同居義務)、夫婦財産共有、不貞行為、氏名変更などが結婚時の主要項目で、財産を除けば法的に大きなリスクは感じませんでした。
◾︎結婚と幸せ
経営者の観点では、リスクを小さくする、キャッシュの出を少なくするといった話をこれまでにあげ、少しネガティブな話題を取り上げてしまいました。
しかし統計上でみれば、結婚で得られるものは幸せです。人生満足度は既婚者が高いのは事実です。
かつ、婚活支援サービス、パートナーエージェントの調査では、世代や価値観が同じであれば幸せになる確率が高いとされています。
ちょっと極端な話ですが、ベンチャーを起業した私は、恋人に対しては、起業のファイナンス を読ませたり、Coral Capitalの資金調達動画を見せたり、アフターデジタルを教えてデジタルの感度を高めたりと、少しずつベンチャー経営やITテクノロジーに関するリテラシーを授けてきました。
さすがにすべてツーカーで話すのは難しいものの、最低限、起業家としてコミュニケーションを取るうえでは同じ価値観が共有できており、もちろんビジネス以外の点でも趣味や好みを共有出来ているので、この状況はとても幸せなことです。
以上、リスクとメリットを天秤にかけて、結婚に向き合う、という自分の考えを述べました。
起業家の方、ないし起業家と結婚を考える方は、一読してお楽しみいただけたら嬉しいです。
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