ベンチャー・スタートアップのエンジニア副業/複業について(週1、リモート、高単価、週末業務可の案件の本当の探し方)

昨今、「エンジニアの副業・複業サービス」が増えた印象で、これに関するサービス・エージェントや、ブログコンテンツもよく見るようになりました。


しかし、検索上位に出てくる記事のほとんどは、ポジショントークだと感じています。

つまり、事業者サイドは副業を促進することで売上が発生するので、「副業は良いものだ」と啓蒙するものが多いです。

一般人によるアフィリエイト記事も増えたため、正直、少し記事のレベル感が低い印象です。


本記事では、「ベンチャー企業・スタートアップ企業に副業で参画する」、ということに対して、中立的な目線で説明します。

 

結論としては下記です。

「”技術力”を高めたいなら副業じゃない」
「”ビジネス力”や”企業経営力”を高めるなら副業」

 

■「週1」でベンチャー企業・スタートアップ企業に副業ってどうなの??

働き手にとって「週1で副業が出来る」というのは現実的で、よく検索されています。

実態として、スタートアップの副業をする際は、平日もちょっとだけSlackを見ながら、ちょこちょこと連絡・構築するような動き方になります。

ベンチャーであれば開発ミーティングは定例である会社と、ない会社があります。

話の内容はスプリント内の開発についてが中心となるでしょう。

これは会社にも寄りますが、私個人の感想としては、重要な話のときだけ参加して、基本は議事録を見て参加する、でも大丈夫でしょう。

 

副業として関わって欲しいニーズや度合いは、ベンチャー企業の成長フェーズ(シード、ミドル…)によって異なります。

まず、シード期(創業1~3年程度)の会社は、会う・会わないは関係なく、プロダクトを作って欲しい!!!が本音です。

「自分はAndroidは出来ないので…」といった方にお願いする余裕はありません。

出来るだけフルスタックなエンジニアに頼みたいシードベンチャーの経営者は多いでしょう。

このフェーズの会社に副業で週1で関わるうえでのメリットは、いわば共同創業のようなものなので、小さな起業を体験できることでしょう。

顧客を満足させるためにどのような角度でプロダクトをローンチして、どう大きくしていくのかを一緒に語って進めることができます。

しかし、そもそもお金がないが期間は早く進めたい、というビージョナリーな経営者と、副業で関わるエンジニアとでは、温度差が出る可能性はあります。

また、失礼ながら、このフェーズで技術的な意味で学べるものはほとんどありません。


次に、ミドルフェーズのベンチャー企業では、シード期で構築したプロダクトより更に機能構築をし、事業数値を上げていく必要があります。

シード期で構築したシステムは技術的負債が多くなりがちで、事業数値の向上と技術負債のバランスを意識しながら組み立てていく難しい時期です。

週1で関わる場合は、技術リードの立ち位置で技術負債にも向き合うのか、他にリードするシニアエンジニアがいる前提で事業数値向上のための機能を構築するかで、少し向き合い方が異なるでしょう。

いずれの場合も、シード期と同様に、新規事業開発の体験はできるのですが、技術的に得られるものはそれほどありません。


「リモート・週末業務」でベンチャー企業・スタートアップ企業に副業ってどうなの??
リモートや週末で上手く副業をこなすには、Slackでのコミュニケーションは欠かせません。
何を、何のため、いつ作る、結果どうなる、をすり合わせるチャットコミュニケーションの能力が互いにあるか、が肝となります。

これが出来ない企業とエンジニアが副業で関わるのは大変危険です。

デジタルのコミュニケーションで細かいニュアンスを伝え合うことが出来るか、はリモート業務をするうえでは必須の力でしょう。

 

ありがちなのは、一方的に開発が依頼され、言われるがまま作る。何か違うと言われ出し戻しが起こる…という、不毛な業務の進め方です。

エンジニア側としても事業やプロダクトを理解し、そもそも作るべきか、から提言し話せるほうがいいでしょう。

シード期には、機能を簡略化しつつ、効果を最大化する開発が求められます。なるべく今後の技術負債が残らないよう機能もシンプルにして、ユーザーに最も刺さるプロダクト開発をするアプローチです。
ミドル期には成長のための機能、つまりトラフィック数値を上げていく開発が求められます。残念ながら、開発に必要な安定稼働・技術負債・セキュリティ・チーム作りなどの観点はあまり評価がされず、依頼もこない印象があります。

(技術的な話で伝わりにくいと思いますが…)今のタイミングならこんなリスクがありますよ、こんな取り組みにお時間をもらってもいいですか?と提案するようなコミュニケーションが必要となるでしょう。

 

「高単価」でベンチャー企業・スタートアップ企業に副業ってどうなの??

副業の時給単価は、市場平均と営業力に依るところがあります。

結局は相対取引なので、相手が納得すればいくらで提案してもOKなのです。

日本では、営業系の方はエンジニアの希少性を理解していない(だから買い叩く)、エンジニアは自分の希少性を理解していない(だから安売りする)という悪い循環があります。

自分のスキルセットの市場価格を理解しながら、適切に値付けをして提案をしていけば、単価は上がっていくでしょう。

目安ですが、クラウドソーシングや副業サービスなどに載っている案件は時給単価2,000~3,000円代ですが、これは相当安いと思っていいでしょう。

優秀なエンジニアであれば時給単価5,000~1万円、スキルセットによっては時給単価1.5万円~3万円(CTOクラスですね)くらいの単価感が妥当でしょう。

 

これは私の肌感覚や経験則なのですが、有名企業の開発経験、スタートアップ・新規事業プロダクトの開発経験、グロースハック・データ分析のスキルセットなどがある方が時給単価は高く請求できています。ビジネス側の方にとっても提供できる価値がわかりやすいのでしょう。

悲しいことに安定稼働させる、負債がなく作れるといった守りの部分は評価されにくいです。有名なベンチャー企業のCTOですら、この点が経営メンバーに認めてもらえずCTOを辞任しているケースが多いです。
これは割り切って、取り組むほうが私は良いと思っています。つまり、技術的に見えない部分は評価されない、副業で関わっても技術は学べないと割り切って関わる態度のほうがお互い楽です。(それが正しいかは置いておいて)


そもそもベンチャー・スタートアップとは?

ベンチャー企業、スタートアップ企業という名称はよく聞きますが、その裏側の仕組みはよく理解していないエンジニアが実は多いです。

スタートアップとは、極論トラフィックが伸びてなんぼの組織です。これはピュアVCが数字の伸びの期待値からバリュエーションを付けて、高い企業価値で投資をするので、大型の資金調達を志向するベンチャー企業であるほど事業数値の伸びを意識するでしょう。

そのため、開発する機能は事業数値に繋がりやすいコア機能が中心となります。数字になるそうな機能をどんどん開発していくことになります。
ここで落とし穴があるのは、(非技術系の)経営メンバーとVCは、技術負債やセキュリティには無頓着であることです。

実はスタートアップのプロダクトの多くは、技術負債を取り除くための大型改修・リニューアルが成されています。

 

副業と言ってもこの事実には逆らえませんので、数字に貢献するシステム開発に貢献するか、経営メンバーの技術的知見のなさを正面を切ってフォローしてあげて今後の拡張性を持たせてあげるか、いずれかの関わり方になるでしょう。
評価されるのは前者ですので、副業を増やしたいのであれば、リーンスタートアップ的に、データ分析を元に顧客に受け入れられる機能を高速で作る、グロースハックの取り組みを出来るようにするべきです。
今後、データ分析・マーケティングの素養があるエンジニアと、そうでないエンジニアとでは副業市場でも市場価値に差が出てくると考えられます。

 

もし、エンジニアとして技術力を高めたいなら

純粋にエンジニアとして技術力を高めたい人は、正直副業をおすすめしません。

メガベンチャー企業に転職したほうがいいでしょう。トラフィックの大きく、エンジニア組織が巨大なメルカリ・DeNA・サイバーエージェント・リクルートといった会社に転職したほうが、技術力もつきますし市場価値もつきます。


副業を募集するようなベンチャー企業は、技術系のベンチャーを覗き、技術自体は強くない会社が多いのが実情です。
将来起業したい、ベンチャーに挑戦したい、スタートアップに興味があるといった、ビジネス志向の強いエンジニアのほうが副業はマッチする印象です。

なお、弊社が運用するモアプロジェクトは、ご契約者のほとんどがCEO、COOなので、そのような方と取り組む経営視点の開発案件に興味がある方は、ぜひご登録ください。

 

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